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育児に燃える40代のおとうさんの日記

脱ショートスティントレースの功罪

2005年からのレギュレーション変更で一番大きく変化をもたらしたのがタイヤ交換の禁止だとおもいます。
ただし決勝直前になって若干のルール変更がありました。
著しい摩耗が発生し、走行に危険を及ぼすようなものについては、1度限りの交換を認める。
というものです。これが1セットなのか、摩耗したタイヤのみなのかは分かりませんが、安全性重視と言うことで採用されたのだと思われます。

さて、表題の件ですが、タイヤ交換の禁止によって、出来るだけ軽いタンクでタイヤの一番おいしいところのみで走行していくという、ショートスティントレースからは脱却できたようです。

予選から決勝まで一つのタイヤセットを使用しなければならなくなったため、レース内で平均してタイヤを使っていかなくてはなりません。
タイヤそのものもおいしいところ、すなわちグリップレベルの非常に高いところがなくなり、平均的にグリップするタイヤが作られています。
そのためこれまでのようにがんがんかっとばしていくと後半にはケツ振りまくりといった状態になることでしょう。

昨年レベルに非常に近いところまで回復してきているとはいえ、確かにラップタイムはダウンしています。
その反面、決勝を見ていた方はよく分かると思いますが、予選が振るわなかったり、
トラブルで少しでも中段以降に沈んだドライバーは二度とあがってきませんでした。
予選が合計タイムになったため、天候や、コース状況によってはマッサのように可哀想なことになってしまいます。フィジケラは幸運でした。

この影響で結局先に前に出たドライバーはぐんぐん逃げ、ピットストップによってのみ順位が入れ替わるという

ただ遅いだけのショートスティントレース

になってしまいました。

ピット作戦の妙もなくなってしまったため、ピットでの順位の入れ替わりですら、給油で順位を落としたマシンが、前を行くマシンがピットに入ったために実質の位置に戻るだけというものになっています。

やはりバトルがありません。ひやりとするシーンはいくつかありましたが、バトルというより抜きあぐねたあげくにぶつかっただけというようなものです。
現状では60周近くのラップをこなす意味があまり見えてきません。1回ピットをさせるぐらいの30周でもいいんじゃないかと思います。

以前から何度も書いていますがなぜ給油禁止にしないのでしょうか。
給油禁止にすることでピットで抜けばいいと言う作戦が使えなくなりますから
昨年に比べて空力効率が悪くドラッグが増えて燃費が悪くなっているので、燃料タンクの容量は増加傾向にあります。そのままタンクを大きくしていって来年あたり給油禁止が適用されないかと思っているのですが・・・。
タイヤ交換も復活させてフェラーリマジック、マクラーレンイリュージョンを再び見せて欲しいものです。